どちらとの恋を選びますか?【後編】~元彼御曹司のとろ甘愛に溶かされて
 シャワーを浴びた陽が、ベッドに腰掛けて、私の頭を撫でる。
 「もぉ…私は陽だけなのに…」
 「咲羅が悪い。俺を嫉妬させるからだ。シャワー浴びておいでよ。食事にしようか」

 シャワーを浴びて出てくると、リビングには、温め直した料理が並んでいた。

 陽も同じ立場だから、夏目君の気持ちは、きっと分かってくれるはず…
 話してみよう。

 「陽、夏目君の話をしていい?」
 「どうぞ。ただ、嫉妬させるような話しなら、食事中でも、俺に抱き尽くされる覚悟しろよ」
 「ち、違うから!」
 熱を帯びた視線に、さっきまでのことを思い出して、顔が熱くなる。

 「夏目君なんだけど…」
 夏目君から聞いた事情を話すのを、陽は黙って聞いていた。
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