どちらとの恋を選びますか?【後編】~元彼御曹司のとろ甘愛に溶かされて
 「おはようございます。夏目さん、朝からすみません」
 「どうされましたか?あの、春風は、今日、体調不良で休むと聞いてますけど、具合はいかがですか?」
 「休み?連絡があったんですか?」
 「はい…そう聞いてますが、えっ?どういうことですか?」
 「いえ…朝から失礼しました」

 少し間があった後、
 「あの…」
 夏目さんが、何かを言いかけた。

 「春風って、辛い時ほど、笑うんですよね」
 静かに語り出す言葉に、耳を傾ける。

 「強がるけど、凄く泣き虫で」
 「…そうですね」
 「そして、あなたの事が、とても好きなんです」
 「…知ってます」
 「冬月専務。その手から春風を離した時、俺は迷う事無く、春風の手を掴みます」
 「申し訳ないですが、それはこれから先、永遠に無い話です」
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