どちらとの恋を選びますか?【後編】~元彼御曹司のとろ甘愛に溶かされて
 そして、初めて旅行して以来のテーマパークは、月日が経つのを忘れ、大学時代に戻ったように楽しい。

 「テーマパークなんて、咲羅と行って以来だ。楽しいな」
 日頃見ない、無邪気にはしゃぐ陽の一面に、心臓がバクバクしっぱなしだよ…

 楽しい時間を過ごし、また沢山の写真が増えた。
 あの頃のように…この写真を悲しい思いで、見る事はない…

 「そろそろホテルに戻ろうか」
 「うん」

 次はいつ来れるか分からないけど、来て良かった。
 辛かった場所が、幸せな場所に変わった。
 また前に進めたかな…

 「なぁ咲羅…」
 陽が立ち止まり、私が振り向くと、
 「次は、俺達の子供を連れて、一緒に来ような」
 陽は、陽だまりの様に温かい笑顔を私に向けた。

 私達の未来…
 陽と私の間に、小さな手が2人を繋ぐ…

 私は、陽の腕の中に飛び込んだ。
 「うん!必ず来ようね!」

 私の気持ちを受け止めて、力強く抱きしめてくれた。
 温かく包み込まれる陽の愛…

 あの頃、毎日泣いていた私に伝えたい…
 こんなに幸せな時間が来る事を…
 咲羅…
 あなたは、冬月咲羅になるよって…
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