どちらとの恋を選びますか?【後編】~元彼御曹司のとろ甘愛に溶かされて
 式が無事終わり、陽はお父さんと一緒に、私の両親と話をしていた。

 「春風!」
 廊下の遠くから聞き覚えのある声がして、向かって歩いた。

 「夏目君!」
 「ごめんな…式に顔出せなくて」
 「ううん…来てくれてありがとう」
 「…綺麗だな、春風。おめでとう」
 「ありがとう…夏目君」
 「いつまでも、明るい春風でいてくれよな」

 夏目君の笑顔を見ると、色々な記憶が蘇る。

 「夏目君がいたから、私、凄く楽しく過ごせた」
 「俺も…俺も、春風と共に過ごした時間は、忘れない。これから会社を守る立場になった時、あの時の俺達のように、社員が過ごせるようにするよ」
 「うん、夏目君なら大丈夫だよ」
 「春風…沢山の思い出をありがとう。ツーショット写真、撮ってもいいかな?」
 「もちろんだよ」
 夏目君が片手で持つ携帯に、2人とびっきりの笑顔は、楽しかったあの頃の笑顔だった。
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