どちらとの恋を選びますか?【後編】~同期は独占欲強めな溺甘御曹司でした
【同期から彼氏へ…そして愛されて】
 「今日は、結構ハードだったよな」
 仕事が終わり、エントランスから出て、夏目君と駅へ向かって歩き出した。

 会社から2人で駅に向かう道。

 同じ方向の電車に乗り、私は1つ目、夏目君は2つ目の駅で降りる。
 そして一緒に帰る時は、私が電車を降りて、ホームで夏目君に手を振って見送っていた。

 そう…変わりない日常生活のワンシーン…

 「春風見ろよ。月、綺麗だぞ」
 「本当だ。あんまり空って見上げないから…」
 雲一つない夜空に、綺麗に輝いてる。

 「そうだ、写真」
 夏目君が携帯を空に向けて、写真を撮っていた。
 「あっ、私も!」

 慌ててバッグの中の携帯を探すと…
 無い!そうだ、会社用の鞄から、荷物を取り出していた時、チームリーダーに声を掛けられて…
 中に入れたまま、忘れてしまったんだ…
< 1 / 114 >

この作品をシェア

pagetop