どちらとの恋を選びますか?【後編】~同期は独占欲強めな溺甘御曹司でした
 「咲羅、先に寝てて。今日も少し仕事してから寝るから」

 そして、また、仕事部屋に入って行った。
 もしかして、今日もかな…
 ずっと、寝むれない私は、想像だけが膨れ上がり、確かめに涼の仕事部屋をそっと開けた。

 涼の背中越しに見えるパソコンの画面…
 そこに映っているのは、この間とは違う、髪を後ろで纏めて、整った顔立ちの綺麗な女性が映っていた。
 こんな夜中に面談なわけないし…

 「あなたのご期待に沿えるようにします」
 涼の言葉に、優しく微笑む相手の女性は、何か返事をしていた。

 期待に沿う…まさか…
 深い仲…なの?

 あまりのショックに、しゃがみこんで、その音に気付いた涼が振り返った。

 「咲羅…」

 ヘッドホンを外して、こっちに向かう涼の後ろには、パソコンの画面の中に、笑顔の女性が映って、何か話をしている。
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