どちらとの恋を選びますか？【後編】～同期は独占欲強めな溺甘御曹司でした

　私の知らない涼が、まだいたんだ…

　「涼って、凄いんだね…」
　「もっと凄い人達はいるけど、咲羅が、そう言ってくれるなら嬉しい」
　涼は、私の手を引いて立ち上がらせた。

　「人財を紹介する企業が、人手が少なくなったから、質が落ちた、何てことは嫌だからさ」

　確かに…応募する人は、何社も登録する。
　フォローや対応がいい方が、安心する。
　求人する企業もそうだ。
　対応も質落ちれば、別の会社に頼む。

「AIが対応して、情報収集してるうちに、マッチングさせた企業を直ぐに提供するところから、始めようと思うんだ」
　「そうか…うちは今、直接来社した人には面談して、企業を探してる間、待って貰ってるしね」
　「その時間も短縮して、そして、その人に合った、企業とマッチングさせる。仕事をしてる人や、足を運べない人にも丁寧な対応をしたいと思ってさ」
　「そうなんだ…」
　「その人の大切な人生が決まる。企業も費用を掛けるんだから。出来るだけアンマッチを無くしたい」