どちらとの恋を選びますか?【後編】~同期は独占欲強めな溺甘御曹司でした
 そして、うなじにキスをされて、服の中に忍び寄る手に、ゾクッとする。

 「そんなことしたら…眠れるわけ…ないじゃない…」
 「ダメなんだろ?咲羅はそのままでいいよ」
 「涼の顔…見たい」
 「後でゆっくりな」

 そのまま再び愛され、
 「いつもと違う、咲羅を堪能させてよ」
 背中から聞こえる涼の色気溢れる声にゾクっとし、更に乱される…

 結局、体の熱が収まらない私は、蕩けそうなほどの愛に、溺れる時を過ごした。

 翌朝、頭を撫でられる感覚に目を開けると、涼はもう起きて、肩肘ついて私を見ていた。

 「おはよう。寝顔は出張の時に電車で見たけど、こうやって見るのは、格別だね」
 「は、恥ずかしいから起こしてよ」
 私が膨れていると、涼は優しく微笑んでいた。

 「今日、咲羅の家に、荷物を取りに行って、月曜は一緒に出勤しような」
 「明日の夜は、早く寝るからね」
 「そのお願いは聞けない。寝不足になるのは決まりだから。でも大丈夫だよ。咲羅の分まで、俺、仕事頑張るから」
 イタズラに微笑む涼に、私も思わず笑みがこぼれた。
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