どちらとの恋を選びますか?【後編】~同期は独占欲強めな溺甘御曹司でした
 でも…それが、私達の運命だったんだよ、陽先輩…
 再会したのは、けじめをつけるために、引き合わされただけ。
 私達は、結ばれない運命だった。

 「凄く素敵な時間でした。陽先輩…ありがとうございました」
 「俺のことは、何とも思わなかったの?」
 「きっと…きっと私は、陽先輩に、愛された記憶にドキドキしていたと思う」

 陽先輩は、潤む目で私を見つめて、ため息をついた。
 「遅かったんだな…もっと早くに、気持ちを伝えれば良かった…」
 「でも、それが、陽先輩と私の運命だった…」

 目を伏せた後、ゆっくりと私と視線を合わせる陽先輩…
 寂しそうにする陽先輩に、やっぱり…胸が締め付けられる。

 陽先輩…そんな、悲しそうな目で見つめないで…
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