どちらとの恋を選びますか?【後編】~同期は独占欲強めな溺甘御曹司でした
 「そうでしたか!それは、大変失礼なことを…きっと、あなたが選んだ方なら素敵な人でしょう。どうか、今の話は私の独り言だと、気になさらず、忘れてください」
 社長は笑顔でそう言うと、それからは、涼と経営的な話をし始めた。

 ただ私は…
 さっきの言葉に顔が火照ってしまって、話に集中出来ない。

 結婚を前提に付き合ってる彼氏…

 涼の言葉が、私の脳内をリピートしてる。
 会社の立場を考えず、迷うことなく凜とした涼の姿…

 時々見せる男らしい姿は、付き合う前は、意識しなかったけど、もう、心奪われた今は、胸が苦しくなるほどに、キュンとする。

 「では、私達はこれで失礼します」
 「えぇ、春風さん、これからも宜しくお願いしますね」
 「はい、今後とも宜しくお願いします」
 「あっ、そうだ、さっきのお詫びに、これ、どうぞ」
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