どちらとの恋を選びますか?【後編】~同期は独占欲強めな溺甘御曹司でした
 駅が近くになり、繁華街を歩く涼が、キョロキョロ見渡している。
 「何か、食べる?」
 「うん、咲羅を」
 「えっ?」
 「あっ、あった!」

 涼は、そのまま私の手を引き、路地裏のホテルに入った。

 部屋の中に入り、強く抱きしめられる。
 「夜まで待てなくて」
 「仕事中にこんなこと…」
 「すぐにそんな気持ちは、無くなるから…」

 貪るようにキスをされると、いけない事だと分かっていても、涼を求めてしまう。

 唇が離れ、熱を帯びた目で私を見つめ、唇を指でなぞった。

 「なっ…無くなっただろ?」
 「…うん」
 ベッドで見下ろされると、家とは違う雰囲気に、気持ちが凄く高揚する。

 「咲羅は、こういう所、初めて?」
 「ううん、何度も…あっ…」
 「へぇー、そぉ…何度もね」
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