どちらとの恋を選びますか?【後編】~同期は独占欲強めな溺甘御曹司でした
 「なぁ、春風…このまま…うちに来ないか?」
 「えっ…」
 「…あぁー、ごめん!返事聞く前に、変なこと言った!気にするな」
 顔を赤くして歩き出す、夏目君の後ろ姿を見つめる…

 突然の事に、ビックリして返事が出来なかった…

 でも、家に行くってことは…夏目君と…
 想像すると、顔が火照ってきた。

 気持ちの整理がつかないまま、しばらく後ろに付いて歩く道を、私の鼓動は騒がしく弾んでいる。

 夏目君と付き合ったら、当然、そういう関係になるんだよね…
 夏目君とキスして、そして…
 思わず想像してしまったけど…
 嫌だとは…思わなかった…
 
 夏目君の後ろ姿を、愛し合う男性として、意識し出したら、今までに無い、初めての感情が湧き上がる。

 今までに抱く事が無かった夏目君への思い…
 これって…

 駅に着くと、電車がもうすぐ到着する時刻だった。
 「春風、電車来るから行こうか」
 「う、うん」
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