どちらとの恋を選びますか?【後編】~同期は独占欲強めな溺甘御曹司でした
 「もしもし、お電話代わりました、春風です…お世話になっております…えっ…分かりました!あの、直ぐに伺います!」

 私の尋常じゃない様子に、涼が心配そうに見つめる。
 「どうした?」
 「陽先輩が…事故にあったって、秘書の方が…」

 手が震える…体も勝手に…
 「どんな具合なんだ?」
 「命に別状はないけど、病院に来て欲しいって。その時に事情を話すからって」
 「俺も行くよ」
 「うん…」

 命に別状は無いって言ってたけど…
 しっかりしてる先輩がどうして…

 「直ぐに行こう。俺、チームリーダーに声を掛けるから。直帰する準備して」

 私が呆然としてると、
 「咲羅、しっかりしろ!俺が付いてるから」
 その言葉に、我に返り、私は、戻って片付けをした。
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