どちらとの恋を選びますか?【後編】~同期は独占欲強めな溺甘御曹司でした
 涼の悲しそうな顔…
 早く、陽先輩が思い出してくれないと…
 ご両親も、涼と私も、そして、陽先輩が1番可愛そうだから…

 涼が部屋を出た後、
 「陽先輩、私達のこと、何があったか覚えてないの?」
 私がベッドの横に近づくと、陽先輩に抱きしめられた。

 「覚えているよ。俺達が愛し合っていることを、忘れるはずがないだろ?」
 「陽先輩…」

 何て言ったらいいんだろう…
 そう悩んでいる時に、看護師さんが入って来た。

 「冬月さん、検査がありますので、準備しましょうか。面会は、また後でお願いします」
 「陽先輩、私、帰るね」
 「咲羅…いつでも待ってるから」

 私は部屋の外に出て、待っていた涼の胸の中に飛び込んだ。
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