どちらとの恋を選びますか?【後編】~同期は独占欲強めな溺甘御曹司でした
 「今回のことは、前にも言ったけど…」
 「そんな事分かってる。でも、咲羅の心のどこかで後悔してないのか、不安なんだ」
 「私が愛するのは、涼だけなの」

 しばらく、じっと見つめていた涼の顔が、私に近づき、キスされると思って、目を瞑ると、
 「じゃあ、俺を愛してるって、証明してよ」
 目を開けて涼を見ると、微笑むことなく、冷ややかな目線を向ける。

 「私…が?」
 「嫌なら…いいんだ」
 その言葉に胸が締め付けられた。
 嫌だなんて…そんな思い、少しも無い…

 寂しそうな顔をした涼の頬に手を当て、舌を絡めるキスの後、愛の印をつけて、唇と手を這わす。
 涼に、私の愛を伝えるように…

 でも、直ぐに、
 「咲羅、もういいよ」
 押し殺す声に涼を見ると、目を伏せて俯いていた。

 「涼…ごめんね…」
 もう、涼の気持ちが離れだしていて…嫌…だったのかな…
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