どちらとの恋を選びますか?【後編】~同期は独占欲強めな溺甘御曹司でした
 田中君の姿が、一瞬、涼と一緒に仕事してた頃を思い出した。
 涼は、常に私を優先してくれていたなぁ…

 「春風さん?顔赤いけど、大丈夫ですか?」
 「だ、大丈夫だよ!」

 何気なく過ごして来た日々は、毎日が充実してた。
 いつか、また涼の傍で仕事したい。
 
 田中君が1人で客先に行っても、困らないように育てないと。

 それが受け継がれていけば、涼がこの会社を背負う時、きっと皆んなが支えてくれる。
 
 「今回、やっぱり春風さんが説明してくださいよ」
 「ダメだよ。慣れないと。私が横にいるんだから大丈夫でしょ?」
 「はい…僕、春風さんと組めて良かったです」
 「でしょ?任せておきなさい!フォローするから安心して」
 「はいっ!お願いします」
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