どちらとの恋を選びますか?【後編】~同期は独占欲強めな溺甘御曹司でした
 お見合いって、どういう事…

 今、皆に祝福されたばかりなのに…

 私は、仕事が手に付かないまま、2人が会議室から出てくるのを、待っていた。

 「じゃあ、涼。後は宜しくね」
 「また、連絡します」

 涼は、京子さんという人を見送った後、直ぐに私の所に来た。
 「咲羅、ちょっと来て」
 会議室に入り、困惑する涼をしっかりと見据えた。

 「どうして、言ってくれなかったの?」
 「俺も知らなかったんだ。あの人が…敦子さんが、勝手に決めたらしい」
 「それは…家同士で話がもう、進んでるって事でしょ?」
 「俺は、そんな気、全く無いから」
 「涼だけの問題じゃないんだよ、きっと。どこかの令嬢の方なんでしょ?」
 「あぁ…両親の友人の令嬢で、年上の幼馴染みなんだ」
 「そう、それなら、尚更、会社にとって、重要なお見合いなんだね」
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