どちらとの恋を選びますか?【後編】~同期は独占欲強めな溺甘御曹司でした
 「涼…どうしてここに…」
 「ハァハァ…どうしてって…だって、咲羅の携帯から冬月専務が…」
 「陽先輩?」
 「電話が掛かって来て、ここに直ぐ来ないと、咲羅を泣かした罰として、連れて行くって」

 …あっ!もしかして…
 携帯を見ると、涼への発信履歴が残っていた。
 陽先輩…私の為に…

 「偶然、カフェで会ったの。もう、帰ったよ。それに、それは陽先輩の嘘だよ」
 「そうか…良かった…咲羅。覚悟しろよ」
 「えっ…どういうこと」

 別れを告げられると思って、涙が溢れてきた。

 「あっ、ごめん。泣かすつもりはないんだ」
 「だって…お見合いするんでしょ。私じゃ…彼女までだもんね」

 別れるのは嫌だけど…
 覚悟しないといけないのは、分かってる。
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