どちらとの恋を選びますか?【後編】~同期は独占欲強めな溺甘御曹司でした
 「俺、会社に電話するよ」
 外出することだけ伝えて、慌てて会社を飛び出して来た涼は、直帰することを伝えていた。

 陽先輩の電話で、慌てて来てくれたんだ…
 陽先輩…ありがとう…

 「夕食の材料買って帰ろうか。今日は俺が夕食を作るよ」
 「うん、ありがとう」

 2人で飲食店が立ち並ぶ街を歩いていると、いつもなら、お腹が鳴るくらい、美味しそうな匂いを楽しめる道が、今日は辛い…

 「どうした咲羅。顔色悪いぞ」
 「ご、ごめん…気持ち悪くて…」
 「早く言えよ、無理するな」
 「うん…ごめんね…」

 まさか…ね…
 一瞬頭に過った事。
 今、それが事実なら…
 涼との関係が、終わるかもしれない…
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