どちらとの恋を選びますか?【後編】~同期は独占欲強めな溺甘御曹司でした
【愛する涼との愛の証】
 私の手を引いて歩く涼が、しばらくして、薬局の前で立ち止まった。

 「あのさ、咲羅…月のもの、遅れてるよな」
 「あっ…うん、そうだね。でも、いつものことだし」
 「ちょっと、薬局に寄ろうか」
 「えっ?」
 「検査薬、買って帰ろう」

 それって…
 「嫌だ…」
 「どうして…妊娠してたら、病院に行かないと」
 「だって…もし妊娠してる事が分かったら…涼のお父さんに産んだらダメって言われたら…」
 「咲羅。さっき言ったろ?心配しなくても大丈夫だから。今は咲羅の体の方が大切だ」

 家に帰って検査薬で調べると、陽性反応が出た。
 私が…ママになる…

 「咲羅…そんな顔しないでよ」
 「うん、嬉しいのに震えが来ちゃって…」
 涼は、私を抱きしめ、背中を優しく撫でてくれた。
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