どちらとの恋を選びますか?【後編】~同期は独占欲強めな溺甘御曹司でした
 そして、咲羅を好きになって…
 咲羅や仲間達を守りたい、それが、会社を守りたいと思う、俺の原動力なんだ。

 「あなたは、お母さんとお父さんが別れたのは、私の存在があったからと思っているみたいですが、それは違います。私は、涼さんのお母さんを尊敬してましたから」
 「都合のいい話だな。でも、結果、どうなったか考えろよ。それよりも…」

 咲羅の泣いていた顔を思い出すと、体中の血が逆流するように、怒りが込み上げて来た。

 「俺には愛する人がいるのに、勝手に縁談を進めたことは許さない!」
 「そんなに大切な人がいるとは知らなかったの。涼さんがこれからこの会社を守っていくために、私もできる限りのことをしようと思っただけで」
 「ふざけるな!俺の大切な人をどれだけ傷つけたら気が済むんだ!」

 俺は、今まで抑えてきた感情が溢れ出して、抑えきれない。
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