どちらとの恋を選びますか?【後編】~同期は独占欲強めな溺甘御曹司でした
【愛した人と愛する人、そして家族との出逢い】
 私が産休に入ると、会社で見かけないのが心配で、涼から頻繁に、メッセージや電話で、連絡がある。

 「家の事は俺がするから、じっとしてろ」
 「大丈夫か?しんどくないか?何でも直ぐに言えよ」
 何をするにも、私に気遣ってくれるのは嬉しいけど…

 昨日は、少し散歩に出るってメッセージをしたら、電話が掛かって来て、
 「あんまり出歩くなよ。俺がいない時に何かあったらどうするんだ?」
 と過保護過ぎるくらい、心配する。

 「動かないといけないの!」
 「分かった。心配だから、ずっと電話繋げておけよ」
 と、結局、私が家に着くまで、電話をすることになった。

 子供が産まれたら、どうなるんだろうと、思わずため息が出た。

 でも、涼は付き合う前からそうだった。
 いつも車道側を歩く涼。
 あの頃からずっと、大切にしてもらっていた。
 きっとこの子の事も…

 パパって凄く優しいよ…
 だから安心して、私達の元に産まれて来てね…

 幸せいっぱいにお腹を撫でると、返事をするように、動いていた。
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