どちらとの恋を選びますか?【後編】~同期は独占欲強めな溺甘御曹司でした
 健診の帰りに、2人手を繋いで、買い物する時間。

 「咲羅、大丈夫か?少し休もうか」
 椅子に腰掛け、お腹を撫でる涼。
 「もう少ししたら会えるな」
 「そうだね。もう、こうやって2人で買い物に行くことも、子供が大きくなるまで無くなるね」

 2人だけで過ごす時間が、もうすぐ終わるんだと思うと、少し寂しくなる。

 「咲羅。子供が産まれても、2人で手を繋いで出掛けたり、2人だけで過ごす時間を作ろうな」
 「…うん!」

 私の心を見透かすように、微笑む涼は、変わらず私のことを良く理解してくれる。

 「俺の方が絶対咲羅のこと、好きだよな」
 涼が私を覗き込んだ。
 「ずっと、それは変わらない。咲羅と出逢った日からずっと…」
 「涼…」
 「だから、絶対に寂しい思いはさせない。ママになっても、たくさん甘えろよ」
 「うん、ありがとう」

 背中を優しく撫でる温かい手から、涼の愛を感じる。

 涼…私をこんなに幸せな妻にしてくれて、ありがとう…
 ママにしてくれて…ありがとう…
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