結婚相手を見つけるため秘書官を辞めたいです 〜なのに腹黒王子が「好きだ」なんて言って邪魔してくるのですが!?〜

「……よし! できたわ」

 
 侍女が結んでくれた髪に、母が髪飾りを差し込んでくれる。
 ブルーの宝石がキラキラと輝いていて、着ているドレスと合わせるとその存在感がさらに際立っている。


 
 ……と、いうか……このドレスは何!?


 
 鏡に映った姿を見て、私の顔は真っ赤になった。

 
「お母様! このドレスはちょっと派手すぎでは!?」

 
 胸元が半分ほど出ていて、露出部分が多い。
 今まで着たことのないドレスに驚いていると、母はニコッと微笑みながらキッパリと答えた。

 
「これくらいでいいのよ」
 
「でも……胸元が開きすぎている気が……」
 
「これくらいでいいのよ」
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