結婚相手を見つけるため秘書官を辞めたいです 〜なのに腹黒王子が「好きだ」なんて言って邪魔してくるのですが!?〜

 どうしよう!!!
 みんな仮面をつけているなら、そのご令嬢たちを見つけられないわ!


 
 よく考えたら、仮面舞踏会では本名を名乗るのは禁止されている。
 身分も何もかも忘れ、ただ楽しい夜を過ごす──これがこの国の仮面舞踏会の過ごし方だ。


 
 殿下に内緒で夜会に参加しなきゃってことばかり考えていて、そこまで頭が回っていなかったわ。
 私ってばなんて愚かなミスを……!
 
 でも、ここまで準備してもらって帰るわけにはいかないし。
 何かの拍子に偶然そのご令嬢がわかるかもしれないし、もし見つけたら何も知らないフリをして話しかければいいのよね? 
 
 一応行ってみるだけ行ってみましょう……はぁ。
< 154 / 318 >

この作品をシェア

pagetop