結婚相手を見つけるため秘書官を辞めたいです 〜なのに腹黒王子が「好きだ」なんて言って邪魔してくるのですが!?〜

「見守っていたって、いったいいつから……」
 
「ん? いつからかな? セアラが壁の花になって、目をキラキラさせながら周りを見ていたところからかな?」


 
 それって最初ですよね!?
 え!? ここに来たときから、すでに殿下に見つかっていたということ!?


 
「まさか……私を見張るためだけに、わざわざここに来たんですか?」
 
「見張るだなんて言い方が悪いなぁ。心配で見守っていたって言ってるだろ?」


 
 説得力なさすぎです!!
 まさか、こんなところまで私の邪魔をしに来るなんて……。
 
 もう21歳なんだし、夜会くらい自由に参加する権利はあるはずよ!


 
 私が疑わしい目でジーーッと見つめると、ジョシュア殿下はフッと鼻で笑った。
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