結婚相手を見つけるため秘書官を辞めたいです 〜なのに腹黒王子が「好きだ」なんて言って邪魔してくるのですが!?〜
さっきも『2人で仲良く』って強調していたし、なんか変ね。
これじゃあ、まるで……。
ふと頭に浮かんだ言葉。
深く考えることなく、私はそれを口に出してしまった。
「ヤキモチ……ですか?」
「…………は?」
ジョシュア殿下の黄金の瞳がまん丸くなる。
いつもはすぐに言い返してくるはずの殿下が、思考停止したかのように動かなくなってしまった。
あっ! 思わず言っちゃったわ!
殿下が私を本当に好きなのか、まだハッキリしてないのに!
「何を……言って……」
「もっ、申し訳ございま──」
そこまで言ったとき、ジョシュア殿下の顔がカアアーーッとみるみる赤くなっていった。
動揺した表情も、真っ赤な顔も、初めて見る。
え……?