結婚相手を見つけるため秘書官を辞めたいです 〜なのに腹黒王子が「好きだ」なんて言って邪魔してくるのですが!?〜
「おい。どうせ、俺の言ってることは意味がわからないとか思ってるんだろ?」

 
 ギクッ
 
 少し口の悪くなった殿下から目をそらし、必死に否定する。

 
「ま、まさか、そんな。ただ、私の警戒心が薄いとして、何か殿下にご迷惑をかけることがあるのかなぁ……って」
 
「あるに決まってるだろ」


 
 あるの⁉︎


 
 即座にキッパリと答えられて、私のほうが動揺してしまう。

 
「そ……それは、例えばどのような……?」

 
 眉根を寄せて真剣に問いかけると、ジョシュア殿下は「はぁぁーー」っと長いため息をついた。
 なぜか自分のすぐ横にある大きな窓から空を見上げている。


 
 そんなに呆れるような質問したかしら!?
 なんだかすごくバカにされているような気分だわ!
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