結婚相手を見つけるため秘書官を辞めたいです 〜なのに腹黒王子が「好きだ」なんて言って邪魔してくるのですが!?〜
「驚かせちゃったみたいですね。すみません」
 
「いえ、こちらこそ大きな声を出してすみません。おはようございます。トユン事務官」
 
「本日は何も変更なしですか?」
 
「ええ。予定通りです」

 
 予定表をトユン事務官に手渡し、私は早速朝一の会議で使う資料をジョシュア殿下の机の上に置いた。
 
 そしてそのまま会議室に向かい、参加する人数分の椅子が用意されているか確認する。
 欠席者がいたらすぐにわかるようにと、ジョシュア殿下が昔から私にさせている仕事の1つだ。

 
「おはようございます。セアラ秘書官。本日の会議は9名でお間違いないでしょうか?」
 
「おはようございます。ええ、9名です。……人数分揃ってますね」

 
 会議室の準備をしてくれているメイドたちにそう伝えて、資料を1つ1つ置いていく。
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