結婚相手を見つけるため秘書官を辞めたいです 〜なのに腹黒王子が「好きだ」なんて言って邪魔してくるのですが!?〜
「はい。数人候補を挙げてほしいそうです」
 
「そ、それを私が!?」

「はい。僕が選ぶよりも、セアラ秘書官が選ばれたほうが良いかと思いまして。やはり同じ女性のほうが、見る目が違いそうですし」
 
「でも、私なんかが……」


 
 妃候補を私が決めるなんて、責任重大すぎる……!
 だって、殿下の妃ってことは将来この国の王妃様になるってことよ!
 その候補を私が決めるなんてっ!

 
 
 焦る私とは違い、トユン事務官は淡々と陛下からの言葉を伝えてくる。

 
「そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。ある程度の候補はすでに決まっているので、その中から3人ほどに絞ってほしいそうです。ジョシュア殿下に直接聞かれても良いそうですよ」
 
「あの殿下が、直接聞いて快く協力してくれると思いますか?」
 
「…………」
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