結婚相手を見つけるため秘書官を辞めたいです 〜なのに腹黒王子が「好きだ」なんて言って邪魔してくるのですが!?〜
「王宮内は堂々とした態度で歩かないといけないので、結構疲れるんですよ。そういえば、殿下の妃候補の方は決まったのですか?」

「それが、まだなんです。殿下ってば、選ばないどころか書類を見てもくださらなくて……」


 シュンと話す私につられたのか、トユン事務官の眉も下がって困った顔になる。


「そうですか。やはり想像していた通りでしたね。あの殿下ですからね」

「はい。あの殿下ですから」
 
「どの殿下だ?」
 
「!!!」

 
 そのとき、突然ジョシュア殿下が背後に現れた。


 
 ジョシュア殿下!!!
 また音もなく部屋の中に……!
 
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