結婚相手を見つけるため秘書官を辞めたいです 〜なのに腹黒王子が「好きだ」なんて言って邪魔してくるのですが!?〜
 考えがまとまったのか、ジョシュア殿下は姿勢を正して私に向き直った。
 私もピシッと背中を伸ばす。


「わかった。俺の婚約者が決まったら、セアラは秘書官を辞める。それでいいか?」

「はっ、はい!」



 ウソ! 許可してもらえたわ!


 
「ありがとうございます。では、よろしくお願いいたします」
 
「ああ」

 
 トユン事務官から『本当に辞めるんですか!?』という鋭い視線を送られている中、それに気づかないフリをして席に戻った。


 
 ごめんなさい、トユン事務官。あとでちゃんと説明しますね。
 
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