結婚相手を見つけるため秘書官を辞めたいです 〜なのに腹黒王子が「好きだ」なんて言って邪魔してくるのですが!?〜
 この3日間、私がどんなに催促してもジョシュア殿下は候補者を選んでくれない。


 
 まさか、わざと……?


 
 妃候補が決まらなければ、私は仕事を辞めることができない。
 私の邪魔をするために、殿下がわざと候補者を決めないようにしているのかもしれない。


 
 あの殿下のことだもの。ありえるわ!
 


 この前はめずらしく真剣な表情になっていたから、つい騙されてしまった。


 
 辞めることをあっさり了承したのも、こうして邪魔するつもりだったからなのね!
 この腹黒王子!!



 ジョシュア殿下の魂胆がわかったところで、今さら何かを変えることはできない。
 私が辞めるためには、なんとしてでもこの腹黒王子に候補者を決めていただくしかないのだ。
 
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