どうやら私、蓮くんに愛されているようです
ようやく涙が止まり、恵那は全てを打ち明けた。 

「辛かったね、頑張ったね」
 
蓮の言葉がゆっくりと恵那を癒す。

「恵那ちゃん」

「ん?」

「会社、辞めたい?」

こくりと頷く。

「でももう買収されるんでしょう?」

「うん」

「だったら、最後まで見届けてみてもいいんじゃない? もしかしたら、買収されることで良い方に転がるかもしれないよ」

「え?」

恵那は蓮の目を見つめた。

「大丈夫、大丈夫」

そう言って、恵那の頭を撫でながら、蓮は優しく微笑んだ。
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