どうやら私、蓮くんに愛されているようです
薫子が倒れた
それは突然だった。薫子の弁護士から直人に連絡が入ったのだ。
勘当を言い渡されている薫子には、元朗の目もあり、表立って接触することはできない。
いい加減勘当を解いても良いのではないかと思うが、元朗の意思が変わることはなかった。
薫子も蓮の存在は伏せていた。蓮の将来を思ってのことだろうと直人は話していた。
薫子の現状は弁護士を通して把握していたが、いてもたってもいられず、蓮は直接見舞いに訪れた。
人目を避け、ルクススペイの関係者に鉢合わせすることのないよう、最新の注意を払い病室へ向かった。
病室のドアをスライドさせると、たった一つ置かれたベッドに薫子が横たわっている。人工呼吸器につながれ眠るその表情は、とても穏やかだった。
「母さん……」
この時初めてそう呼んだ。
蓮は時間の許す限り見舞いに訪れた。
そして、女性の姿を目にするようになる。
40代前半くらいの女性と20代後半くらいの女性だ。
どうやらルクススペイの社員のようだ。
二人以外、見かけたことはない。
それは突然だった。薫子の弁護士から直人に連絡が入ったのだ。
勘当を言い渡されている薫子には、元朗の目もあり、表立って接触することはできない。
いい加減勘当を解いても良いのではないかと思うが、元朗の意思が変わることはなかった。
薫子も蓮の存在は伏せていた。蓮の将来を思ってのことだろうと直人は話していた。
薫子の現状は弁護士を通して把握していたが、いてもたってもいられず、蓮は直接見舞いに訪れた。
人目を避け、ルクススペイの関係者に鉢合わせすることのないよう、最新の注意を払い病室へ向かった。
病室のドアをスライドさせると、たった一つ置かれたベッドに薫子が横たわっている。人工呼吸器につながれ眠るその表情は、とても穏やかだった。
「母さん……」
この時初めてそう呼んだ。
蓮は時間の許す限り見舞いに訪れた。
そして、女性の姿を目にするようになる。
40代前半くらいの女性と20代後半くらいの女性だ。
どうやらルクススペイの社員のようだ。
二人以外、見かけたことはない。