心を捨てた冷徹伯爵は聖女(義妹)を溺愛していることに気づいてない

「今日この部屋で黄金の光が出ているのを見た。あの光を出したのはお前か?」


 グレイはいきなり核心をついた質問をした。
 軽く挨拶から……という考えは、グレイにはない。

 イザベラに口止めをされているかもしれないと思っていたが、迷う素振りもなく子どもはコクリと頷いた。



 よし。イザベラに口止めはされていないな。



 これで色々聞き出せると、グレイは期待した。
 あの光の正体について知りたいが、子どもはイエスノーでしか答えられない。

 こちらからあの光の正体を探り当て、その答えが合っているかどうかでしか確認が取れないのだ。
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