心を捨てた冷徹伯爵は聖女(義妹)を溺愛していることに気づいてない
2人は時々口論しながらもワンピースや靴を選び、マリアの長く綺麗なプラチナブロンドの髪を編み込んでまとめていく。
細かいレースがついた、ふわふわのスカート。
腰の部分についた大きなリボンは、髪についているリボンと同じ明るいピンク色。
リボンよりも薄いピンク生地のワンピースは、肌の白いマリアにとても良く似合っている。
「かっ可愛すぎる〜〜!!!」
支度の終わったマリアを見て、モリーとエミリーは大興奮の声を上げている。
鏡で自分の姿を見たマリアは、純粋に綺麗な衣装に感動していた。
「いきなりガイル様に女児用の服を数着用意しておいてと頼まれた時には驚いたけど、サイズが合って良かったわ」
「でも少し大きいかしら?」
「今後はきちんとオーダーメイドされると思うから、問題はないわ。それよりエミリー、マリア様を食堂にご案内して」
「はい。マリア様、朝食のお時間です。参りましょう」