運命の人
「食事に誘ってくれたり、ハンドタオルのお礼とか。本気かな?って思うんだけど、反面、今までこんな風に積極的に誘ってくれた人はいなかったから嬉しい気持ちもあるの。見た目はクールですごく素敵な人だったし」
涼し気な雰囲気漂うすっきりとしたフェイスライン、スッと通った鼻筋にアーモンド型の瞳。
口元には品のある微笑みを浮かべ、物腰はとても柔らかで。
ホームもタクシーの車内も暗かったけど、鮮明に思い出せるほど印象的な綺麗な顔立ちだった。
「ただ恋人やその類には絶対に困らないタイプの男性っぽかったんだよね。所々言動がおかしくてちょっと怖かったのも気になるし」
「それなのに惚れたのか?」
「まさか」
相手にされるか、されないか、相応しいか、相応しくないか。
「身の丈はよーく分かっているから揶揄われているだけだとは思うんだけど」
なんか気になる。
ううん、良くも悪くもインパクトがあり過ぎてすごく気になっている。