四季くんの溺愛がいくらなんでも甘すぎる！

翌日、夕凪に昨日のことを話したら「今すぐ殺してやる！」って四季くんとおんなじ形相で柳瀬のところに向かおうとするから必死で止めた。

「なんで四季くんのとこに行ってくれたの？」

「柳瀬が絶対普通じゃないって思ったからだよ！」

「いつから？」

「最初からずっと！シュリへの態度、おかしいとこだらけだった」

私は夕凪に皐月くんから転送してもらった昨日の動画を見せた。

その動画を見せることによって、
私の過去もすべて話した。

中一から中二の途中まで、カテキョをしてもらってたこと、付き合ってたこと、
学園に入学してからの少しの期間も続いていたけれど、柳瀬が「本当の」彼女…今の奥さんを妊娠させて、フラれたこと。

それからこの数週間の柳瀬の言動。

話を進めるごとに見て分かるくらい夕凪は怒りで震えていたし、
最後には「なんで私には相談してくれなかったの！」って泣き出してしまった。

「ごめんね…。教師と付き合ってたなんて、あんまりよくないことだって自覚もあったし、何より自分の中から消してしまいたい過去だったから…」

「それでも話してくれてたら昨日、危険な目にも遭わせずに済んだでしょ…」

「うん。本当にごめん」

「もう絶対に柳瀬と二人きりにならないで」

「もちろんだよ。授業だって受けたくないくらいなのに」

「その動画、私も貰っていい？」

「動画？いいけど、なんで？」

「柳瀬はシュリ達三人が動画を共有してると思ってるでしょ？なんとかして抹消しようよしてくるかもしれない。そのときのために私も持っておきたい」

「うん。分かった。ありがとう」