四季くんの溺愛がいくらなんでも甘すぎる!
また味方が増えて、
私の中から少しずつ憂鬱な気持ちが晴れていった。

夕凪はすごく心配してくれていたけれど、
柳瀬があれ以来ちょっかいを出してくることは無くて、むしろ避けられている。

動画を抹消してこようともしなかったけれど、気を緩めたらダメ。

それはそうと、国語の授業でやたらと指名されなくなったのは本当に気がラクだった。

二度と私の名前を呼ばないで。

早くあなたの中の私を消してね。

日曜日。

四季くんのお部屋でダラダラと過ごしていたんだけど、
今日の四季くんはいつにも増してやたらと甘かった。

「シュリ、今日泊まってくー?」

「泊まるわけないでしょー。明日学校だよ?」

「制服だけ取りに一回帰ったら?」

「やーだ」

「じゃあ学校休めば?」

「もう。なに言ってるんですかー?」

「てかさ、もうここに住めばいいじゃん。そうしなよ」

「四季くん、どうしたの?」

ベッドに横になったままの体勢で、おいで、って腕を伸ばされたから、
その中にすっぽりと収まった。
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