四季くんの溺愛がいくらなんでも甘すぎる!
「シュリ」

「なにー」

「特別な理由が無くても運命を信じるなんてバカげてる?」

「特別?運命?」

「うん」

四季くんが私を膝の上に座らせる。

四季くんの手のひらが、やわらかく私の体をなぞっていく。

「なッ…に…」

「俺達がたまたま一緒に失恋して、保健室で出会ったのは偶然かもしれない。死にたいくらい落ちてたはずなのにシュリを一瞬で好きになったなんて説得力ないかもしんないけど」

「ん…」

「それでも今の俺にはシュリじゃなきゃだめだから。どんなに恥ずかしいことを晒しても、シュリと乗り越えて生きていきたい」

「私もだよ」

四季くんの首に手を回してキスをする。

間接照明にだけ照らされた四季くんのきれいな顔。

愛おしくて、胸がギュッてなる。

「誰がなんて言ったって、運命だって信じてもシュリだけは笑わないで」
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