四季くんの溺愛がいくらなんでも甘すぎる!
四季くんの袖を握り締めたまま俯いている皐月くんは、明らかに怯えている。

写真は学園内だけじゃない。

たぶん皐月くんのおうちの近くとか、
飲食店で食事をしているところとか、

一緒に過ごしていたのであろうひとの顔が塗りつぶされている物もある。

「ねぇ。皐月くんが喜んでいるように見える?」

「うるさいなぁ。偉そうに」

「みのりちゃんは自分がこんなことされてたらどう?」

「若葉先輩がおんなじように私をコレクションしてくれてたら最高でしかなくない!?」

「違うよ!」

「…なんなのよ」

「みのりちゃん、言ったよね?私がみのりちゃんのことよく知らないくせに皐月くんに喋られてて気持ち悪かったって…。それと一緒だよ!ううん…こんなのもっと酷いよ。ストーカーと一緒だもん」

「ストーカー?」

「皐月くんのことコソコソつけ回してプライベートを脅かしてるし、皐月くんはみのりちゃんのことよく知らないよね?恋人でもなければ友達でも…ないでしょ?こんなことみのりちゃんが他人にされてたらどうなの?」

「それはッ…」

「お願いだからやめてあげて…。皐月くんのことを好きなのまでやめろなんて言わない。でも皐月くんのことを思うなら、好きになってくれてありがとうって思ってもらえるような恋をしようよ」
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