四季くんの溺愛がいくらなんでも甘すぎる!
「四季くんっ…」

四季くんの部屋に入ってすぐにギュッて抱き締めてくる視線にいつもより熱がこもっている気がして、いつもより余計にドキドキしてしまう。

「なぁに」

「んーん。いつもよりちからが強いんじゃないかなぁって思っただけだよ」

「自分から誘っておいてそんないじわる言うの?」

「いじわるなんてしないもん…」

「そう?」

余裕がなさそうな表情でネクタイを外す四季くん。
そっとシャツに触れたら、ふって笑われてしまった。

「本当にどうしたの?やけに積極的だね」

「久しぶりだから」

「俺と二人っきりなのが?それとも…」

耳元で恥ずかしいことを囁かれて、胸がドクンッて早鐘を打つ。

「シュリが煽ったんだからね?泣き言いわれても聞けないから。覚悟して?」

可愛い、可愛いって呪文みたいに繰り返される声。
甘い言葉を浴びせられるたびに思考がとろけていく。

四季くんの呼吸が深くて速くなっていく。
こうさせてるのは私なんだって思うと愛おしくてたまらない。

「シュリ、本当に可愛すぎるよ…」

「言わないで…!」

「俺を煽る自分のせいでしょ?」

今日の四季くん、いじわるだよ!
私の理性を煽ってるのは四季くんのほうなのに。

「ごめんね?もう優しくできないかも」

「四季くん?」

「ごめん、シュリ。好きにしてもいい?」

「ゃだ…待って…!」

「だーめ。待てません」

塞がれるくちびる。
呼吸も忘れそうなくらい、四季くんの愛を体に覚えさせられる。

「シュリ…シュリ…愛してる。可愛い。絶対離してやんないからッ…」

脳も体も心も四季くんだけになっていく。

全部忘れさせて?
私の世界が全部、四季くんだけになったってかまわない。
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