嘘がつけないキミと 素直になれないオレ
トントン!


「はーい」


ガチャ…


萌々の部屋


「プリン買って来たから食べる?」


「…」


怒ってる?

怒ってるよね


「コンビニのプリン好きだったよな?」


「…好きじゃない」


「え…そーだっけ?
好きだったじゃん」


「嫌い…嫌いになった」


好きだったものも
嫌いになる


オレのことみたいで焦る


萌々がオレのこと
いつまでも好きでいるって保証はない

現にさっき嫌いって言われたし…


「さっきの嘘、怒ってんの?
そんな怒んなくても…」


「…」


「アレはちょっとした冗談じゃん」


「…」




萌々、泣いてる?

肩が震えてた


「ごめん!
ホント許して…ホントにごめん
ゴメンナサイ」


「…嘘だよー」


「…え?」


萌々は泣いてなくて笑ってた


「だって今日、エイプリルフールでしょ
ホントはプリン好きだよ
ありがと」


え…


キュュュ!


好きだよ


キュュュ!


萌々、可愛い


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