四人の旦那様〜結婚してください〜
その時、お店に一組のカップルがやって来た。嬉しそうに笑い合い、私と凪さんがしていたように恋人繋ぎをしている。スーツを着た女性の店員さんが「いらっしゃいませ」と二人に声をかけた。
「あの、婚約指輪を買いに来て……」
男性が頰を赤くしながらも嬉しそうに言う。その隣で女性も照れ臭そうに笑っていた。幸せいっぱいという感じだ。店員さんも微笑んで「おめでとうございます」と言い、二人を席に案内する。
ダイヤモンドがついた指輪を二人はじっくりと話して見ている。婚約指輪にも色んなデザインがあるんだなと思っていると、ふとあることに気付いた。
私の目の前に並べられたこのアクセサリーたちの中に、指輪は一つもない。凪さんは指輪のデザインだってしているはずなのに……。
「凪さん、どうしてここには指輪がないんですか?」
気になって訊ねると、真剣な顔でアクセサリーを見ていた凪さんが顔を上げる。そしてニコリと笑いながら教えてくれた。
「本当の夫婦になれた時に指輪は用意したいからだよ」
「あの、婚約指輪を買いに来て……」
男性が頰を赤くしながらも嬉しそうに言う。その隣で女性も照れ臭そうに笑っていた。幸せいっぱいという感じだ。店員さんも微笑んで「おめでとうございます」と言い、二人を席に案内する。
ダイヤモンドがついた指輪を二人はじっくりと話して見ている。婚約指輪にも色んなデザインがあるんだなと思っていると、ふとあることに気付いた。
私の目の前に並べられたこのアクセサリーたちの中に、指輪は一つもない。凪さんは指輪のデザインだってしているはずなのに……。
「凪さん、どうしてここには指輪がないんですか?」
気になって訊ねると、真剣な顔でアクセサリーを見ていた凪さんが顔を上げる。そしてニコリと笑いながら教えてくれた。
「本当の夫婦になれた時に指輪は用意したいからだよ」