甘い鎖にとらわれて。
じり、と首元から感じる柔い痛み。
噛まれてる……。
経験したことのない甘さがじんわりとからだを支配して、力が抜ける。
彼はなぜか私の顔を確認した後、もう一度首元へ。
サラサラの黒髪が、くすぐったい。
「待ってーーっひゃう、」
今度はぺろりと、甘咬みをしたところを塞ぐように舐められる。
とん、と彼のからだを押すと、すぐに離れてくれた。
「は……あま、」
「っ……」
片手で唇を拭う姿は様になっていて、とても綺麗。流されそうになるほどに。
たった一度噛まれただけで力が抜けてしまったからだをやっとの思いで起こして、首を押さえた。
「っなんで、さっき襲わないって言ってた……のに」
「ん?恋人にするただのスキンシップだよ?」
「っぜったい味見したでしょ……っ」
「はは、顔真っ赤」
「〜〜っ」