甘い鎖にとらわれて。

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「ーーーええええぇ！！？付き合うことになったあ…っ！？」


「うん……まあ」


「何その歯切れ悪い返事は……もう、朝から正門前で『王子が誰かと手繋いでる！』とか噂になってて、何事かと思えば……」


「あはは……」



朝イチに実帆ちゃんに報告……する前に、彼女の方から駆け寄ってきた。



『莉乃！？どゆこと…！？』



あのときの慌てっぷりは、過去最高かもしれない。


びっくりして、勢いの強さに背中が仰け反りそうなほどだった。


とりあえず実帆ちゃんには、彼氏彼女になったと伝えた。
もちろん、"フリ"だということは伝えていない。


……私がケーキだということも。



登校しながら、こっそりと小声で、だけど強く深月くんに忠告された。



『……お前、ペラッと自分の秘密バラしちゃだめだよ。仲が良いから、なんて理由は通用しない。……最悪の場合、トモダチ失くしちゃうかもね？』