冷徹社長の溺愛~その人は好きになってはいけない相手でした~
「お願い! ね、美菜も凛ちゃんともっとたくさん会えたら嬉しいよね?」
「りんちゃ、あしょべるの?」
「そうよ! 毎日一緒にいれるように美菜からもお願いしましょ。ほら、首をちょっと傾けて、目をじっと合わせて。うるうるできたら最高だわっ」
美菜ちゃんの可愛さで釣るなんて。あざとさを教え込む雅さんに思わず笑ってしまう。
「その、お金じゃなくて。知識不足でご迷惑をかけないか心配なんです。他人を家に入れるわけですから……」
「あら、以外と保守的ね。ちゃんと契約は結ぶし、知識なんてこれから経験して覚えれば良いのよ。経験がほしいならうちで学びなさい。勉強もできて、念願のベビーシッターもできて、お給料もアップ。やらない手はないわ」
自信満々に言われて、思わず頷く。
「出来れば住み込みで毎日お願いしたいけど、弟のこともあるし……そうね。暫くはお試しって感じで少しずつでいいわ。ねえ、いつからお願いできる?」
「えっと、すぐに会社を辞めるわけにはいかないので、せめて一ヶ月とかは……それまで平日はどんなに急いでも夕方以降になっちゃいます……」
「そうよね、急には無理よね。でも、なるべく早くたくさん来て欲しいわ……」
雅さんの顔ががっかりする。
喜怒哀楽がはっきりしていて、気持ちのいい人だ。
「週に何回か泊まるのはどう?」
「弟さんのご自宅なのに、大丈夫なんですか?」
「いいのよ! 弟も海外とか出張が多くて殆ど家にいないし、自宅は通路で繫がっていて、二世帯みたいな造りになっているの。
玄関も別々にできるし、水回りとかキッチンもいくつもあるから。通路の途中はプールと中庭があって広いから、それほど気にしなくても大丈夫だと思うわ」
説明してくれた通りに家を想像してみたが、どう考えても一軒家というよりホテルとかお城の雰囲気だ。
「りんちゃ、おとまりしゅるの! やったあ!」
美菜ちゃんがフォークをもったままバンザイをして、絡まっていたミートソーススパゲッティが花火のように跳ねた。
「あっ美菜ってば」
「わあ」
雅さんは手首を掴み、わたしはおしぼりを持って慌ててそれを諌める。
「りんちゃ、あしょべるの?」
「そうよ! 毎日一緒にいれるように美菜からもお願いしましょ。ほら、首をちょっと傾けて、目をじっと合わせて。うるうるできたら最高だわっ」
美菜ちゃんの可愛さで釣るなんて。あざとさを教え込む雅さんに思わず笑ってしまう。
「その、お金じゃなくて。知識不足でご迷惑をかけないか心配なんです。他人を家に入れるわけですから……」
「あら、以外と保守的ね。ちゃんと契約は結ぶし、知識なんてこれから経験して覚えれば良いのよ。経験がほしいならうちで学びなさい。勉強もできて、念願のベビーシッターもできて、お給料もアップ。やらない手はないわ」
自信満々に言われて、思わず頷く。
「出来れば住み込みで毎日お願いしたいけど、弟のこともあるし……そうね。暫くはお試しって感じで少しずつでいいわ。ねえ、いつからお願いできる?」
「えっと、すぐに会社を辞めるわけにはいかないので、せめて一ヶ月とかは……それまで平日はどんなに急いでも夕方以降になっちゃいます……」
「そうよね、急には無理よね。でも、なるべく早くたくさん来て欲しいわ……」
雅さんの顔ががっかりする。
喜怒哀楽がはっきりしていて、気持ちのいい人だ。
「週に何回か泊まるのはどう?」
「弟さんのご自宅なのに、大丈夫なんですか?」
「いいのよ! 弟も海外とか出張が多くて殆ど家にいないし、自宅は通路で繫がっていて、二世帯みたいな造りになっているの。
玄関も別々にできるし、水回りとかキッチンもいくつもあるから。通路の途中はプールと中庭があって広いから、それほど気にしなくても大丈夫だと思うわ」
説明してくれた通りに家を想像してみたが、どう考えても一軒家というよりホテルとかお城の雰囲気だ。
「りんちゃ、おとまりしゅるの! やったあ!」
美菜ちゃんがフォークをもったままバンザイをして、絡まっていたミートソーススパゲッティが花火のように跳ねた。
「あっ美菜ってば」
「わあ」
雅さんは手首を掴み、わたしはおしぼりを持って慌ててそれを諌める。