冷徹社長の溺愛~その人は好きになってはいけない相手でした~
「その、男として手順を踏めなかったことは申し訳ないと思っている。けれど、俺は君を愛しているから抱いたんだ。
決して、中途半端な気持ちじゃない。
こんなところで言う事じゃないし、順番が逆になってしまったかもしれないけれど……」
怜士さんは緊張の面持ちを見せて、ごくりと喉を鳴らした。
「愛している。――――俺と、結婚してください」
その瞬間、ぽろりと涙がこぼれた。
初めて怜士さんと挨拶をしたとき、なんて素敵な人なのだろうと思った。話してみると優しくて、彼との時間は楽しいと感じた。
一緒に過ごす時間が増えるたびにときめくようになって、クルーズ旅行で、好きなのだと自覚した。
住む世界が違うと思いを告げることはあきらめていたが、幸運にも彼も、わたしを愛してくれた。
一度は、お父さんの会社の事があって、この恋は終わらせなければと絶望したけれど、また一緒にいれることになって……。
ああ、怜士さんと出会ってから本当に、感情がジェットコースターのようだ。
でも、人を好きになるってそういうことなのかも。
これからも色んなことがあるだろう。でも何があっても、どんな痛みを感じても、最後には笑って話せるようになりたい。
怜士さんとなら、どんな困難も乗り越えて、共に生きていけると思える。
「俺と、家族になろう」
「――――はい……はい! よろしくお願いします」
涙ながらに返事をすると、怜士さんはわたしを抱きしめた。
「凛、こんな幸せを与えてくれてありがとう。感動して泣きそうだ」
怜士さんの顔は見えないが、肩が震えていた。
調子が悪かった原因がわかると、一気に気分が明るくなった。
涙はとまらないが、うれしくて頬がゆるむ。
「わたしも、幸せです」
「愛しているよ。一生、凛だけを愛して幸せにする」
怜士さんはわたしの左手を持ち上げると、薬指に唇を寄せた。
まだ指輪のないその指へ、誓ってくれたのだ。
わたしは真似をして怜士さんの左手をとると、薬指にキスをお返しした。
「わたしも、怜士さんをずっとずっと、おばあちゃんになっても愛し続けます」
「凛――――」
互いに、隙間もないほど強く抱きしめあった。
今朝までずっと不安で、どん底に居る気分だったのに、不安も心配もすべてが吹き飛んで、信じられないほどの幸せが一気に訪れた。
夢かと思うほどだ。
そしてわたしたちは、久しぶりにたくさんのキスをした。
たくさんの愛を囁いてくれた。
怜士さんの温もりから、愛が伝わってくる。
あったかい気持ちに全身が満たされた。
決して、中途半端な気持ちじゃない。
こんなところで言う事じゃないし、順番が逆になってしまったかもしれないけれど……」
怜士さんは緊張の面持ちを見せて、ごくりと喉を鳴らした。
「愛している。――――俺と、結婚してください」
その瞬間、ぽろりと涙がこぼれた。
初めて怜士さんと挨拶をしたとき、なんて素敵な人なのだろうと思った。話してみると優しくて、彼との時間は楽しいと感じた。
一緒に過ごす時間が増えるたびにときめくようになって、クルーズ旅行で、好きなのだと自覚した。
住む世界が違うと思いを告げることはあきらめていたが、幸運にも彼も、わたしを愛してくれた。
一度は、お父さんの会社の事があって、この恋は終わらせなければと絶望したけれど、また一緒にいれることになって……。
ああ、怜士さんと出会ってから本当に、感情がジェットコースターのようだ。
でも、人を好きになるってそういうことなのかも。
これからも色んなことがあるだろう。でも何があっても、どんな痛みを感じても、最後には笑って話せるようになりたい。
怜士さんとなら、どんな困難も乗り越えて、共に生きていけると思える。
「俺と、家族になろう」
「――――はい……はい! よろしくお願いします」
涙ながらに返事をすると、怜士さんはわたしを抱きしめた。
「凛、こんな幸せを与えてくれてありがとう。感動して泣きそうだ」
怜士さんの顔は見えないが、肩が震えていた。
調子が悪かった原因がわかると、一気に気分が明るくなった。
涙はとまらないが、うれしくて頬がゆるむ。
「わたしも、幸せです」
「愛しているよ。一生、凛だけを愛して幸せにする」
怜士さんはわたしの左手を持ち上げると、薬指に唇を寄せた。
まだ指輪のないその指へ、誓ってくれたのだ。
わたしは真似をして怜士さんの左手をとると、薬指にキスをお返しした。
「わたしも、怜士さんをずっとずっと、おばあちゃんになっても愛し続けます」
「凛――――」
互いに、隙間もないほど強く抱きしめあった。
今朝までずっと不安で、どん底に居る気分だったのに、不安も心配もすべてが吹き飛んで、信じられないほどの幸せが一気に訪れた。
夢かと思うほどだ。
そしてわたしたちは、久しぶりにたくさんのキスをした。
たくさんの愛を囁いてくれた。
怜士さんの温もりから、愛が伝わってくる。
あったかい気持ちに全身が満たされた。