意地悪なエイプリルフール
3月31日
side楓

「楓くん、帰ろ?」
「そうだな、帰るか」
俺の彼女・「冬菜ひゆは」は、超かわいい。
一生懸命な姿や、怒ってる姿もかわいいけど特に、無邪気に笑った姿が天使レベルでかわいい。
だから、ひゆははちょーモテる。
今だって廊下を歩いているだけなのに男子生徒の視線はひゆはに集まっている。
「あっ、ねぇ楓くん!明日から4月だよ!」
そんな視線を気にもせず、俺に話しかける。
「あぁ、そうだな」
もう4月か...。
俺達の学校は、4月2日から春休みなのだ。
だから明日も学校がある。
ん?4月1日ってなんかイベントがあった気がする。
なんだっけ...?
あ、エイプリルフールだ。
嘘をついてもいい日、だったよな。
チラッ、とひゆはを見る。
「楓くん?どうしたの?」
「いや、なんでもない」
俺はこの時きめた。
明日、ひゆはにドッキリを仕掛けると。
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